老化が起こるのです。

遺伝子を損傷

糖尿病を通して、そのメカニズムを見ていくことにしましょう糖尿病患者の細胞は飢餓状態?
血液中のブドウ糖の濃度が一定期間、糖尿病とは慢性の高血糖がつづく病気です。原因は何であれ、に高いと認められたら、糖尿病と診断されます。
慢性的糖尿病の患者さんは常に血糖値が高い状態に置かれているので、体中のあらゆる組織でAGE化が進み、化が加速しています。「糖尿病の患者さん1AGEがたくさんたまっている人」と言っていいでしょう。
老AGEの話をする前に、老化のモデル
とも考えられる糖尿病を見ていきましょう糖尿病はインスリンというホルモンの異常によって起きます。
人間の血糖値を下げるホルモンは、インスリン1種類しかありません。
といっても、インスリンは血糖値を下げる目的で存在しているわけではありません。

私たちがご飯を食べると、その栄養素がブドウ糖になって消化器官から吸収され、血液の中にブドウ糖が増えます。これを細胞にエネルギー源としてとりこませようとするのがインスリンです。インスリンは別に血糖値を下げるためにあるのではないと申し上げました。
肉や脂肪細胞などに届ける自動車のような役割を果しているのです。
栄養素のブドウ糖を速やかに筋ブドウ糖が細胞にとりこまれる。
インスリンの働きによって、す。
病気も診てくれる女性外来

  • 検査を受ければ確認できます。
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  • 薬栽培の茶葉を使い

医学の知識などがなくてその結果として、血液中の血糖値は下がりまつまりインスリンが働く限りにおいては、血糖値は正常に保たれますし、筋肉や脂肪細胞もエネルギー不足におちいらなくてすみます。私たちは食事をとることで、筋肉を使って十分な活動ができ、余分なエネルギは、いざというときに備えて脂肪細胞に蓄積されるわけです。
しかし、何らかの原因でインスリンの分泌が阻害されたり、起きて、糖尿病と診断されます。
その働きが悪くなった場合は、慢性の高血糖が体の中ではある種の矛盾が起きるのです。みなさんは誤解されているかもしれませんが、はいわば飢餓状態です。なぜって、細胞にブドウ糖がとりこめないわけですから糖尿病の患者さんべらぼうに高血糖で、一見栄養があり余っているようですが、細胞側からすると、まったくブドウ糖をとりこめていない。何日間もご飯を食べていない状態と同じわけです。
そこで窮余の策として、タンパク質や脂肪を溶かして別の栄養素を絞り出し、何とか細胞が機能するようにするわけです。糖尿病の大きな原因としては、二つのことが挙げられます。一つはインスリンをつくる細胞が壊され、インスリンを分泌することができなくなる。小児に急性に認められる糖尿病の多くがそれに該当します。もちろん生まれつきインスリンをつくる能力が弱く、加齢とともにインスリンの分泌がさらに低下して、大人になってから糖尿病を発症する場合もあります。
もう一つの原因は、運動不足や過食で肥満になると、インスリンの働きが阻害されることです。
これは脂肪細胞、とくに内臓の脂肪細胞がインスリンの働きを阻害する物質を出すからです。脂肪細胞は食べたもののエネルギーを脂肪として貯蔵している細胞です。

 

薬をつづけながら療養した利彦さん

なぜその脂肪細胞がインスリンの邪魔をするのかというと、これは仮説ですが、必要以上に脂肪がたまりすぎると、脂肪細胞自身がそれを負荷だと感じて炎症反応を起こしてしまうからではないでしょうか。
もう俺は限界だぜ
こんなに食ったら、の細胞がやってきて、それを聞きつけてマクロファージという細胞が食べられるときに炎症反応が起つまりとSOSを出す。
掃除屋余分な脂肪細胞を食べようとします。
きて、インスリンをブロックするような悪い物質を出してしまうのです。もう一つの仮説は、シャットダウンする。
人間の体自体が「もうそれ以上食うな。太りすぎだぞ」
こちらの仮説のほうがわかりやすいかもしれませんと信号を出して、インスリンをいずれにしても肥満はインスリンの働きを阻害するので、性といいます。
血糖値が高くなります。

これをインスリン抵抗多くの糖尿病の患者さんは、もともとインスリンの分泌が少ないか、生活習慣のゆがみによってインスリン抵抗性が生まれるか、あるいはそのどちらもが存在することで、慢性の高血糖がつづくことになります。現代人は背広を着た縄文人
ここで疑問が生じます。
どうしてインスリン以外に、ブドウ糖を細胞にエネルギー源としてとりこませ、結果として血糖値を下げる別のバックアップ機構を、人間は用意してこなかったのか。インスリンと同じような働きをもつ別のホルモンがあれば、インスリンの分泌や働きがちょっとくらい悪くなっても、糖尿病にはならないわけです。当然やっかいなAGEもつくられずにすみますし、そのほうが合理的なはずです。ところが人間にはインスリンに代わるものがない!
なぜか^その理由はズバリ、まだ私たち現代人が背広を着た縄文人状態にあるからです。人類の誕生から現在までを1年の暦にたとえてみましょう。人類という種、ホモ·サピエンスが誕生した日私たちが近代的な生活をし始めたのは、を1月1日の午前0時0分とすると、でしょうか一年の暦でどのあたりになるの毎日、電車に乗り会社に出かけ、簡単な用事は電話かメールで済ませる。
薬を服用中の人
検査で骨や関節の撮影をすることもあります。
薬だからです。
お昼に定食を食べ、午後三時におやつをつまみ、部長に怒られた腹いせに一杯飲んで焼き鳥を食べ、ラーメンでしめて終電で帰る。休みの日は車で出かけ、ドライブスルーでファーストフードをとり、家に帰ってお昼寝をする。そんな生活をし始めたのは、ここ二0S三0年くらいのことです。人類の誕生から考えると、今のような生活様式になったのは、一年の暦でどのあたりになるのでしょうか^おお十月くらい?十一月?答えはいずれも×です。なんと年末も年末、大晦日十二月三十一日の午後十一時五十分くらいになります。つまり、私たちは人間として近代的な生活をまだほんの10分しか経験していません!人の長い、長い進化の過程を1年にたとえてみると、10分だけいまのような環境下にいるわけです。
したがって、基本的に私たちの体は、原始時代の生活に適合しています。私たちの体のつくりを支配している遺伝子は、完全に原始時代のままなのです。
私たちが当たり前のようにしている近代的な生活様式には、体のつくりはまったく適合していないのです!
まさに私たちの体は、鹿児島大学の丸山征郎教授の言われるように背広を着た縄文人なのです。その丸山征郎教授が編集主幹になっておられる血管医学と題する医学雑誌があります。日本で最も古くから出版されている血管専門の医学雑誌です。私もこの雑誌の編集委員の一人で、いろんな分野の先生方と血管に関する論文を取りまとめています。丸山先生は、一瞬で物事の本質を見極められる才能をおもちの方です。背広を着た縄文人、ネーミングもいいですよねでは原始時代の生活を想像してみましょう。私たちの祖先は腹いっぱい食べて、血糖が高くなることなどそうそうあり得なかったでしょう。いつもひもじい思いをして、血糖値を無理やり上げなくてはいけない状況にあっただろうと推測されます。
そのため、人間はインスリンの働きとは逆の、血糖値を上げるホルモン、養素を絞り出させるしくみをたくさんつくり出していったわけです。
タンパク質や脂肪を溶かし別の栄たとえば獲物を追ってみたけれど、なかなかつかまらない。腹は減った。
しかし人間の脳や赤血球はブドウ糖しかエネルギー源にできないので、食べるものがなくても、どこからかブドウ糖を絞り出して血糖が下がりすぎないようにしなければ、筋肉や脂肪を溶かしてでも、命をつないでいくことができません頭の栄養源になるブドウ糖をつくり出すしそこで、肝臓から糖を供給したり、くみを獲得しました。

 

病気のラインは正常部分にとどまらず下降ラインをたど

また血糖値を上げるためのホルモンも用意しました。その代表が交感神経のアドレナリンとノルアドレナリン。ほかにもグルカゴンや成長ホルモンがあります。いずれも血糖値を上げる働きをしています。このように私たちの祖先は腹いっぱい食べられることなどめったになかったので、血糖値を上げるためのバックアップ機構はたくさん用意したけれど、血糖値を下げる必要などほとんどありませんでした。このような飢餓の状態が長く続く原始時代の環境下では、血糖値を下げてしまうことは、むしろ致命的になったはずです。インスリン以外にそんな働きをする余計なホルモンやしくみをもってしまっていたら、まさに命取りなっていたことでしょう。
ところがです。今日の私たちの生活様式は、原始時代のそれとは大きくかけ離れています。体のしくみは原始人と同じですが、毎日たいしてエネルギーを使わなくとも、たらふく食べられる時代になりました。食べ過ぎて血糖値が上がってしまうような状況など、考えてもみなかった事態です。なんたる誤算でしょうか当然、まだ体がいまの環境についていっていません。
ど、私たちには与えられていなかったのです。
血糖値の上昇に対する防御策を準備する十分な時間なこれが今日、私たちがしばしば高血糖に悩まされ、糖尿病を患ってしまう根本的な理由です。?
太りやすい人間が生き残ってきた高血糖と同じことが心筋梗塞や脳梗塞にも起きています。
血液を固める、血栓ができる、という問題です。血管の中をどうやって血液は流れているのか。血液を止めるのに必要な血小板は、1マイクロリットル当たり五万個もあれば十分なのですが、その四五倍の110万三0万もあります。凝固因子類にいたっては五倍もあり、やはり止血に必要な因子フィブリノーゲンは1デシリットル当たり八〇ミリグラムもあれば十分なところ、その一四倍あります。なぜかというと、昔、人間は怪我をする危険に囲まれて暮らしていたからです。考えてもみてください。昔、ジャングルで暮らしていた私たちはトラに襲われても、包帯はありません。

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ストレスや疲労他に喫煙

上血剤もなく、輸血もできない。
そこで人間はトラにかまれてもいいように余分に血小板などを用意していました。何重にも出血を止める血液凝固の機構を獲得しました。ところが、いまの私たちはトラにかみつかれなくてもすむような時代に生きています。不幸にして事故にあっても早急に治療が施され、原始時代に比べて出血死のリスクは遥かに少ないものとなりました。
で、どうなったか?血液凝固を制御する因子として、アンチトロビンⅢは実際の濃度が1デシリットル当たり三0ミリグラムほどしかなく、これが110ミリグラム以下になると血栓傾向となり、血が固まりやすくなる。こちらのほうは、余剰が少なく、目いっぱいなのです。
余計なストレスがかかるだけで、ちょっと脱水になったり、ます。血液は固まりやすいので血管がつまってしまい動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞といった血栓症の病気が起きてくるのも、私たちが原始時代のままの血液構成でいるからです。ここでも、私たちの体の基本的なつくりといまの環境とのギャップが問題を起こしているわけです。高血圧が増えている理由にも同じことが言えます。私たちの祖先は魚でした。魚は海にいたので、塩はあり余るほどありました。ところが海にいたのでは栄養源が少なすぎる。そこで、私たちの祖先は陸に上がって、両生類になり、爬虫類になり、哺乳類へと進化していきます。その過程で一番困ったのが塩の不足です。海から陸に上がると、を見回しても、塩がまったく見つからないところもあります。
海のようには、ふんだんに塩がない。

周り塩は「サラリーsalary」の語源になるくらいとても貴重なものでした。
のために戦った人という説もあるようです。
兵士ソルジャー
の由来も塩そのため、私たちの祖先は少しでも塩気のあるものを食べたら、すぐ吸収して体内に蓄えるようなシステムを獲得しました。それが「レニン-アンジオテンシン系」と呼ばれる腎臓でのホルモンシステムです。このシステムによって腎臓でNaと水の再吸収を促します。ところが、塩分が過剰になると、血液中のNa濃度を一定に保とうとして水の再吸収も増えて循環血漿量が増加するので、結果的に血圧が上がるのです。
けっしょう魚はこうした塩をとりこむしくみをもっていません。
ためのシステムです。
海から陸に上がった生き物だけがもっている、生きる人の口の中には、塩分をとてもおいしいと感じるセンサー機構があり、塩分嗜好性があります。私たちの体は、いったん塩分をとりこんだら出さないしくみになっているのです。たしかに、塩分は貴重で、日本でもかって専売公社として塩を販売していました。ところがいまは塩が潤沢にあります。調味料として塩を使うばかりか、醤油や味噌にも塩分が入っており、さまざまなお菓子や加工食品にも塩分が入っている。

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